カルナー ヨーガ
「カルナー」とは、慈悲の四つの種類「四無量心」、慈•悲•喜•捨の二番目、「悲」のサンスクリット語です。
慈 Metta 「慈しみ」、相手の楽を望む心 悲 Karuna 「憐れみ」、苦を抜いてあげたいと思う心 喜 Mudita 「喜び」、相手の幸福を共に喜ぶ心 捨 Upekkha 「平静」、相手に対する平静で落ち着いた心
カルナーヨーガでは、人それぞれに具体的に存在するように見える「個別の問題」に取り組むのではなく、それら問題を問題とする大元である「心」そのものに取り組む、仏教と同じ立場をとります。
心といっても、不安や恐怖などの心の問題ではなく、そういうものが起こる「心」そのもののこと。心という、自分の意思ではどうにも止められない、自分とは別の、まるで自律した存在のように働き自らを苦しめる、その働きをつぶさに ’見る•Observe’ ことで、心の働きを超えた次元を少しずつ自覚してゆくことを目標とします。
そして、その次元に「慈悲」があります。
「ヨーガとは心の働きを止滅することである」ヨーガ・スートラ( Iー2)